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学会賞  

平成18年度


学会賞

論文賞 該当なし
論文奨励賞 中澤公伯
「房総半島沖合い漁場の位置情報と海洋環境特性・漁港立地の空間的関係性〜地球環境調和型漁場創生による海域の高度利用に関する研究(その1)」(沿岸域学会誌Vol.18 4登載)
 選考対象論文は、計画的な視点から水産業の体系を捉えた将来の漁場創生を活かすための基礎資料を得ることを目的として、漁場の海洋環境特性や漁港との空 間的関係性をGISにより定量的に評価したものであり、都市計画・漁村計画・水産工学・計算工学に亘る学際的で新規性の高い論文である。このような優れた 論文において、筆頭執筆者である中澤氏は基本アイデアの考案から分析・論述等に至る一連の作業を行っており、中澤氏の貢献度は極めて高いものと判断され た。本論文では分析に用いたパラメータが問題を解明するのに十分ではないといった課題も残されているが、今後さらに分析手法等の改良がなされ、将来の適切 な漁場創生のために活用される基礎研究としての発展、また研究者としての成長を期待して評価した。
出版・文化賞 プロジェクト:
「東京湾環境情報センター」

実施団体:
国土交通省関東地方整備局港湾空港部
国土交通省関東地方整備局横浜港湾空港技術調査事務所
 東京湾環境情報センターは、東京湾の海の環境を保全・回復・創造する取り組みを行うため、2003年6月に東京湾環境データベース等を公開、2004年 9月に環境情報クリアリングハウス、気象海象リアルタイム情報の公開など、国、自治体、企業、市民が環境関連データの共有する場を提供するとともに、デー タを含めた各種情報の有機的な活用の促進をはかる取り組みを行ってきた。また、東京湾に関する学習支援情報を逐次提供している。当該センター開設後、伊勢 湾、大阪湾でも同様の取り組みが行われており、当該センターが先駆的な役割を果たしたと考えられ、適切な沿岸域の管理,利用を促進する取り組みへの貢献は 非常に大きいものと評価した。
出版・文化賞 プロジェクト:
「都内運河の新たな活性化方策としての浮体式水上レストラン実現化プロジェクト」

事業者:寺田倉庫株式会社、ティー・ワイ・エクスプレス株式会社
計 画:日本大学理工学部海洋建築工学科 横内憲久、岡田智秀
設 計:カザッポアンドアソシエイツ、株式会社梓設計
施 工:佐藤工業株式会社
 当プロジェクトは、2003年度に基本計画実施、2006年2月14日に竣工し、東京都品川区天王洲運河の水面上に新たな賑わいを創出する「浮体式水上 レストラン」を実現させた。当プロジェクトは浮体施設整備に関する純民間単独事業であるため前例がなく、確立された許認可手続等が存在せず、「建築物(建 築基準法)」か「船舶(船舶安全法)」かの曖昧さの問題、港湾法(水面占用許可基準)・都市計画法(市街化調整区域)において飲食等の商業的利用が認めら れないという、幾多もの障害を克服する必要があり、3年にわたる行政折衝を行った末に実現化を導いた。以上の取り組みは現在、東京都の運河ルネッサンス事 業の許認可第1号として脚光を浴びており、特例ではなく「公式認可」を得た先駆的事例となった。当プロジェクトは、今後同様の事例を円滑に実現させる新た な枠組みを構築したことになり、運河をはじめとする公有水面等、わが国における21世紀の沿岸域の活性化・賑わい創出方策等に大きく貢献できるものと評価 した。


研究討論会優秀講演賞

「東京湾の底質堆積分布に関する数値的検討」
(横浜国立大学 ○Thamnoon Rasmeemasmuang、佐々木淳)

「浮体式レストラン」を活用した運河活性化を促す法制度に関する研究
―東京都品川区天王洲運河を対象として―」
(日本大学 ○花野修平、横内憲久、岡田智秀)

「石川県内灘海岸における学習する機会を基盤とした協働型沿岸域管理の試み」
((株)計画情報研究所 ○金岡奈穂子、金沢工業大学 敷田麻実、内灘町 南陽介)

「灯台の保存活用に関する研究」
(日本大学 ○大槻達夫、桜井慎一、大友洋卓、笠川孝)

「津波による浮体の打ち上げ条件に関する実験的研究」
(日本大学 ○花田龍人、増田光一、居駒知樹、日本水土総合研究所 高村浩彰、日本大学 増田光弘)

「タバコ税を用いた観光入込客数の推計方法に関する研究〜久米島をケーススタディーとして〜」
(日本大学 ○宮崎渉、近藤健雄、山本和清、三菱総合研究所 高橋秀樹)

   

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