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学会賞  

平成25年度


学会賞

論文賞 黒澤祐司、小林昭男、宇多高明、野志保仁、遠藤将利、古谷真広
「粗粒材養浜後の円磨度の変化とすりへり試験」
(沿岸域学会誌Vol24,No.2,pp.55-64)
 本研究は、粗粒材養浜に関して、現地での適用を行って、粗粒材の海浜利用の観点から円磨度を調査し粗粒材の養浜効果に関して有用であることが証明されている。工学的に重要なテーマに切り込んでおり、基礎的な情報を提供している大変有用な研究と考えられる。よって本論文は当学会の論文賞に値すると判断される。
論文賞 森紗綾香、山中亮一、上月康則、中西敬、平井研、一色圭佑、前田真里、
上嶋英機、田尻和行、垣内桂
「尼崎運河における水質汚濁と水環境再生を主題とした環境教育の波及効果」
(沿岸域学会誌Vol23,No.2,pp.63-74)
 本研究は、環境再生活動等に地元住民が携わる可能性の多寡及びそれを高める仕組みを考える上での基礎的意識等を探ろうというものであり、この視点は重要であり研究の意義は高く評価できる。よって本論文は当学会の論文賞に値すると判断される。
論文奨励賞 該当なし
出版・文化賞 出版物:「港で働く人たち」
(2013年1月発行)
著者:大浦佳代
 本書は、日常なかなか接することが難しいが日々の市民生活を支える「港の仕事」について、豊富なイラストやインタビューから分かりやすく説明している。「しごと場見学!シリーズ」の一環として刊行されている。中学生程度が対象読者とされているが、普通の市民でも読めるわかりやすい読み物となっている。
 沿岸の一般論というよりも、重要で特別な機能を有する「みなと」とそこで働く人々の紹介であり、海や海辺を市民の身近なものとして感じさせる構成になっている。沿岸域の役割・機能に思いを馳せ、自分たちの生活との結びつきを理解させる好著である。よって、出版・文化賞にふさわしい書籍であると評価した。
出版・文化賞 出版物:「海業の時代〜漁村活性化に向けた地域の挑戦」
(2013年1月発行)
編者:婁小波
 本書は、海洋資源・沿岸域資源や地域の文化・伝統などの地域資源を、新たに価値創造して展開されるさまざまな取り組みおよび、それによって芽生えつつある新しい生業や地域経済の姿を「海業(うみぎょう)」と総称し、事業の仕組みの特徴やその仕組みのもつ経済的意義について実証的・理論的に分析している。
 海業の振興を通じて、沿岸漁村地域社会の再生、沿岸地域経済の持続性や沿岸地域資源の維持・管理、地域経済の多様性保持、を主要な課題として考察が加えられており、各地の地域づくりの実践に反映されている。このような経済的な視点から沿岸域管理問題にアプローチした本書は、出版・文化賞にふさわしい書籍であると評価した。
功労賞 今野修平(元副会長)


JAMSTEC中西賞

黒澤祐司、小林昭男、宇多高明、野志保仁、遠藤将利、古谷真広
「粗粒材養浜後の円磨度の変化とすりへり試験」
 本論文は、論文編集委員会における査読時の新規性、有用性に関する評価、並びに論文賞に関する評価について、いずれの評価も他1件の論文より高い評価を得ている。さらに、委員会において審議した結果、工学的に重要なテーマに切り込んでおり、基礎的な情報を提供している大変有用な研究と判断した。以上のことより、本論文は他1件の論文よりも優れた論文と評価した。


研究討論会優秀講演賞

秋本 悠喜(日本大学)
「市民認知を継承する津波碑の保存展示に関する研究 −岩手県における現地調査結果に基づく考察−」

板谷 天馬(大阪市立大学)
「都市河川大和川におけるアユ仔魚の流下状況による河川環境評価」

陳 放(東京海洋大学)
「震災復興に果たす漁船保険制度の機能と役割」

西野 晃充(日本大学)
「プラスチック由来の化学物質による海洋汚染に関する研究 −西太平洋での調査と分析−」

野志 保仁(日本大学)
「岡本川河口への堆砂防止策としての導流堤の効果 および養浜に伴う飛砂害」

(五十音順)

  

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